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2021年度共通テストの英語(リーディング)の難易度は?難しかった?【塾講師が徹底解説!】

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こんにちは。塾講師ののりおです。

2021年1月16は2021年度共通テスト1日目でした。受験された方、お疲れ様でした。

本記事では英語(リーディング)の難易度を塾講師ののりおが講評していきます。見直しがてら、参考にしていただければ幸いです。

全体的な難易度は?

2021年度の英語(リーディング)は単語は簡単に、設問、時間制限はやや厳しくなり、全体的には例年並みになったと思います。

単語は易化

模試やセンター試験などに比べると、明らかに単語は簡単になっていると感じました。

souvenir(お土産)とdeliberately(わざと)くらいが少し難しいかな?と思ったくらいです。

一方で、専門用語が多かったようにます。英単語を見て、すぐに専門用語であると認識する力、単語帳に載っていない単語だと判断する力といった判断の速さが解答時間に大きく影響すると思いました。

時間のかかる問題が増加 

全体を通して明らかな悪問は少なかったです。しかし、問題文を見返す必要がある問題が多く、時間配分が非常に難しかったと思います。

(なお河合、東進、駿台の講評や解答速報はこちら(河合駿台東進))

 

センター試験で8割安定しているような河合偏差値65以上レベルのいわゆる 英語が得意な人 であれば今回の共通テストも80%以上は比較的簡単に目指せる試験であったと思います。

一方で、そういった英語得意組以外はかなり厳しいものとなったと思います。特に時間配分でミスをしたという人がかなり多いと考えられます。

緊張やプレッシャーによる本番だからこその難しさもあったでしょう。

時間配分を意識して、基本的な問題をしっかりと得点できたかが、重要なポイントとなりそうです。英文を読む練習以外にも、時間配分の練習を積んできているかが、勝負の分かれ目になると思います。

その点、過去問や予想問題が少なかった今年の受験生はかなり対策が難しかったのではないでしょうか。

大問ごとの特徴は?

大問1

A:簡単ですが、時間との勝負です。 ハートマークにイラついた人も多いはず。

B:英文は簡単でしたが問2のように選択肢を一つずつ問題文と照らし合わせる問題は時間が必要なので面倒ですね。

大問2

A:新傾向のfact、opinion問題でした。模試よりは素直な問題でした。

B:誰がKenで誰がBergerやねん!と名前と人と立場を整理しないとパニックになりそうです。また、問4,5は文脈をしっかりと理解していないと正答できません。

大問3

A:問題文を2回以上読まないと答えられない問題構成。問2は深追いして時間をロスするよりも、素直に間違った方が全体的な得点は伸びるかも。

B:並び替えにやや時間は取られるものの、全体的な難易度は低く点が取りやすい。

大問4

問1が時間が取られる上に難易度も高い。短時間の状況把握が必要で全体的に難しい。一方で、問題文の言い換えが解答になっていることが多く、きちんと捉えれば得点はできる。

大問5

プレゼン資料の穴埋め問題という珍しい形式。1問1問の難易度は高くないが、問題文がかなり長いため、設問ごとに読み返していると非常に時間がかかる。

1回目の通読で、どこでどんな話をしているかを把握して、読み返す時にピンポイントで場所を特定できるようにしないと、時間的に厳しい。

大問6

A:concussion(脳震盪)という単語が出てきた時に、「わからない!」とパニックになった人も多いでしょう。英単語帳を完璧に覚えている人は、知らなくていい単語だと即座に判断できます。

B:人工甘味料の話。前提知識があれば話の流れは分かりやすい。一方で専門用語が多いため、読みながらそれぞれの特徴を簡単にまとめたりしないと、時間的に厳しくなる。

最後に

以上のように、2021年度の共通テスト英語は問題自体は思ったより簡単でした(各模試と比較すると。)が時間制限が非常に厳しい問題でした。

個人的な感覚としては平均点は6割程度かと思っています。特に、難関大学受験者はセンター試験と同等以上に得点できたという人が多そうです。

そして、時間制限と焦りからくる小さなミスが多く出たと思います。「落ち着いて解いたらできたのに!」という声があちこちで聞こえてきそうです。

 

しかし、ここで終わりではありません。私立、国公立組はこれからが本番になります。

残念なことに、第一回目の共通テストということで、これまでよりも共通テストを利用する試験の合格判定がアテにならなくなります。

例年以上にA判定の人が落ちることやE判定の人が合格するといったことが起きるでしょう。

2021年度の入試は結果が全て出るまで何が起きるかわかりません。

心配は尽きないと思いますが、受験生ができることは入試の直前まで勉強することだけです。

ひとまずお疲れ様でした。そして、これからが本番だと考えて頑張ってください。